凶方位には、誰にとっても凶のものと、自分にだけ凶のものがあります。後者が本命殺・本命的殺です。これは9年で八方位を一巡し、1年だけ消えます。ではその年は得なのか──予想を立てて計算したら、外れました。
吉方位ナビが「凶」と出す方位は、性質の違う2つのグループに分かれます。
| 種類 | 何で決まるか | 誰にとって凶か |
|---|---|---|
| 五黄殺 | 五黄土星がいる方位 | 全員 |
| 暗剣殺 | 五黄殺の正反対 | 全員 |
| 歳破 | その年の十二支の正反対 | 全員 |
| 月破 | その節月の十二支の正反対 | 全員 |
| 本命殺 | 自分の本命星がいる方位 | 自分だけ |
| 本命的殺 | 本命殺の正反対 | 自分だけ |
上の4つは、同じ日に同じ場所にいる全員にとって同じです。下の2つだけが人によって変わります。夫婦や友人と同じ旅に出ても、片方だけ凶になることがあるのはこれが理由です。
定義は拍子抜けするほど単純です。盤の上で自分の本命星が座っている方位が本命殺。その正反対が本命的殺。それだけです。
なぜ自分の星の場所が凶なのか。すでに自分がそこにいるから、これ以上そこへ行っても何も足されない——という説明がよくされます。エネルギーを受け取る側ではなく、消費する側になる、とも。
当サイトはこの解釈の当否を判定しませんが、「どこが本命殺になるか」は完全に計算で決まります。そこを見ていきます。
年盤の中宮は、毎年1つずつ進んで9年で元に戻ります。ということは、自分の星の位置も9年周期で巡る。計算するとこうなります。
| 本命星 | 2026 | 2027 | 2028 | 2029 | 2030 | 2031 | 2032 | 2033 | 2034 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 一白水星 | なし | 北西 | 西 | 北東 | 南 | 北 | 南西 | 東 | 南東 |
| 二黒土星 | 北西 | 西 | 北東 | 南 | 北 | 南西 | 東 | 南東 | なし |
| 三碧木星 | 西 | 北東 | 南 | 北 | 南西 | 東 | 南東 | なし | 北西 |
| 四緑木星 | 北東 | 南 | 北 | 南西 | 東 | 南東 | なし | 北西 | 西 |
| 五黄土星 | 南 | 北 | 南西 | 東 | 南東 | なし | 北西 | 西 | 北東 |
| 六白金星 | 北 | 南西 | 東 | 南東 | なし | 北西 | 西 | 北東 | 南 |
| 七赤金星 | 南西 | 東 | 南東 | なし | 北西 | 西 | 北東 | 南 | 北 |
| 八白土星 | 東 | 南東 | なし | 北西 | 西 | 北東 | 南 | 北 | 南西 |
| 九紫火星 | 南東 | なし | 北西 | 西 | 北東 | 南 | 北 | 南西 | 東 |
どの本命星も、9年で八方位をちょうど一巡します。同じ方位が2回来ることはありません。
そして9年のうち1年、本命殺が「なし」になる年があります。自分の本命星が中宮に入る年です。中宮には方位がないので、本命殺も本命的殺も存在しません。
表を横に見ると、どの星も北西 → 西 → 北東 → 南 → 北 → 南西 → 東 → 南東 → なしという同じ順番で巡っています。違うのはスタート地点が1年ずつずれていることだけ。9人が同じ輪の上を、1つずつ離れて回っている形です。
月盤でも同じことが起こります。月盤の中宮も9節月で一巡するので、本命殺は9か月ごとに同じ方位に戻り、9か月に1度は消えます。つまり年に1回か2回、自分だけの凶方位がない月があります。
ここで自然な予想が立ちます。
確かめました。2026年から2043年までの216節月について、本命星9通りすべてで吉方位の数を数え、「自分の星が中宮の年」と「それ以外の年」に分けて平均を取ります。
予想は、半分しか当たりませんでした。
増えた星:七赤金星 2.0倍/四緑木星 1.7倍/六白金星 1.7倍/二黒土星 1.6倍
ほとんど変わらない星:三碧木星 1.0倍/九紫火星 1.0倍/八白土星 1.1倍
そして一白水星は 0.8倍。むしろ減っています。
見落としていたことがあります。自分の星が中宮に入るとき、盤全体の配置も入れ替わっているということです。
本命殺・本命的殺という2つの「穴」は確かに塞がらなくなります。しかし同時に、八方位に座る星の顔ぶれが変わる。すると自分の本命星から見た五行の関係(生気・比和・退気・殺気・死気)も全部変わります。読みもの004で見たとおり、この関係は星ごとに有利不利がはっきりしています。
つまり「凶方位が2つ減る」プラスと、「盤の顔ぶれが変わる」プラスマイナスが同時に起きている。差し引きがどちらに転ぶかは星によって違い、一白水星の場合はマイナスのほうが勝った、ということです。
予想を書いてから計算したので、外れたことも含めてそのまま載せています。この手のものは、考えただけでは符号すら当たりません。
読みもの004で触れたことの補足です。
本命殺は自分の星がいる方位、五黄殺は五黄土星がいる方位。五黄土星の人にとっては、この二つが常に同じ方位になります。本命的殺と暗剣殺も同じく重なる。
その結果、五黄土星の人には「自分だけの凶方位」が存在しません。全員共通の凶方位に吸収されてしまうからです。他の8星が共通の凶方位に加えて2方位を余分に塞がれるのに対し、五黄土星だけがその負担を負わない。
グラフで五黄土星が突出しているのは、これが理由です。
本命殺 盤の上で本命星が座っている方位。本命的殺はその正反対 巡りの検算 2026〜2034年の年盤を生成し、9星それぞれの位置を総当たり → 9年で8方位+中央(なし)をちょうど一巡することを確認 月盤 同じ手順を節月で実施し、9節月周期であることを確認 吉方位の数 2026〜2043年の216節月 × 本命星9通り 「年盤で吉 かつ 月盤で吉 かつ 六大凶方位でない」方位を数え、 中宮の年とそれ以外に分けて平均
盤の生成規則は読みもの001と同じものです。流派によって退気を吉としない扱いがあり、その場合は数字が変わります。